【おすすめ本001】「マネーと国家と僕らの未来」
茂木健一郎、堀江隆文、金杉肇 著
廣済堂出版
2014年12月1日発売のビットコイン関連本。
他のビットコインの本に比べて、ビットコインという仮想通貨の仕組について触れながら、現在の世界と照らし合わせて話が進むので良書と言える。
ビットコインの売り買いのハウツー本を読むなら、まずこっちを読んでおくべきだろう。
個人的に、現時点でビットコインに関する本はKindleを含めて10冊くらいしか読んでいないが、その中でもブロックチェーンと言うビットコインについて語るには切り離せない大事な仕組みが抜けている本がほとんどだ。
だから、それについて始めに取り上げられているのはビットコイン初心者にもわかりやすいと思う。
(仕組み自体は技術者でない限りわかりにくいものだろうが。)
異端児と言われる彼らの言葉で書かれた本だから、というわけではないが、社会に対しての見方もなかなか興味深い。
所有からシェアへ、という章もおすすめだ。
同書の発売を記念して、11月30日(日)東京駅近くの八重洲ブックセンターで発売記念イベントークショーが開催された。
初めて3人を生で見た。
やはり、ツイッターやニュース、テレビの情報より生がいい。
オンラインのリアルタイムトークショーならもっと人は集まったであろう。
今回は90人くらいの人が集まった。
どこかのテレビ取材も入っていたようだ。
あっという間の1時間だった。
30分ほどのトーク後、じゃんけんで著者に勝利すると、ペーパーウォレットがもらえるというイベントもあった。
100HACKS=0.089BTC(=3,500円相当、2014年11月中旬現在)が手に入る。
ペーパーウォレットには公開鍵と秘密鍵が書かれており、3人の顔が印字された3種類の紙幣が用意された。
筆者は運良くじゃんけんで勝ったが、以外にも、3人のじゃんけんが強いのか、参加者で負ける人が多かった。
なんなら、本を3冊買って3人と1回ずつじゃんけんをしたかった(笑)。
(開場全体とじゃんけんをすると思っていたので、一人ずつ対応してくれるとは思っていなかった。)
基本的に、秘密鍵は他人には見せてはいけないものがだ、じゃんけんに勝って配られるので、ある意味秘密は守られていない。
その場にいた人や紙幣を用意した人たちには共有されていると言っても良いので、もらったら自分のウォレットに移しておいた方がよいだろう。
会場でもそれを説明していた。
だが、それを知らない人も多そうだった。
ビットコイン情報目当てで参加する、というよりこの3人に会いにくる、という目的の人も少なくなかったのだろう。
日本では、まだまだ仮想通貨への認知度は低そうだ。
それでも、こういった本やイベントが開催されるのは今後の可能性を感じさせる。
Amazonでは、0.00089BTC(約35円相当:11月上旬現在)が入ったペーパーウォレット入りの本も販売している。
ちなみに、会場で流れていたハッカーズのCDもついている限定版もある。
Youtubeでも視聴可能♪
歌は聴きすぎると頭の中をぐるぐる回るので、1回でよいと思う(苦笑)。
<おまけ>
この3人は現実離れしていると思われるかもしれないが、個人的には現実を見据えた上での先を描いているのが超現実的だと感じた。
現実逃避していないで向き合っている。その上でずっと先の世界を見て生きている。
だから、現実離れしているという感覚になる。
しかしながら、現実逃避して『本当に大丈夫?』っていう人間も中にはいる。
別の人生を歩みたいとか、現状を受け入れたくないから違うものを見ようしたり今に蓋する人は多い。
それと比べたら、だいぶまともだ。
今まで、偏見の目で見ていたが、ちゃんと目で見て耳で聞いて感覚でつかんで来たのは収穫だった。